images (78)
1: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:08:32 ID:Igy
1遊 日本橋・朝之景
2二 庄野・白雨
3中 原・朝之富士
4一 戸塚・元町別道
5右 蒲原・夜之雪
6指 亀山・雪晴
7左 藤川・棒鼻ノ図
8三 金谷・大井川遠岸  
9捕 丸子・名物茶店

代打 御油・旅人留女 

先発 由井・薩た嶺
中継 箱根・湖水図
抑え 京師・三条大橋

順に貼っていく


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2: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:09:46 ID:Igy
なお東海道五十三次にはいくつかの版があるが
最もよく知られている「保永堂版」を取り上げる
最近ワイが浮世絵に目覚めたきっかけとなった
永谷園のお茶漬け海苔のカードがこれや

3: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:11:07 ID:Igy
no title

1遊 日本橋・朝之景
東海道の起点
現在の東京都中央区
東海道の出発地点日本橋
両側に描かれた木戸は出発にふさわしい構図だが
橋の右の袂にある晒し場を隠す為でもある
絵でも天秤棒を担いだ魚商は晒し場を避けており
近づくのは野犬のみだ

4: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:11:51 ID:3NX
楽しみ

5: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:13:17 ID:Igy
no title

2二 庄野・白雨
東海道の45番目の宿場
現在の三重県鈴鹿市
白雨とは夕立やにわか雨のこと
激しい風雨を描写したこの図は
広重の最高傑作の一つに数えられる
右の農夫とおぼしき男がさす番傘には
この絵の版元である「竹のうち」と
「五十三次」が書かれてある

6: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:15:15 ID:Igy
no title

3中 原・朝之富士
東海道の13番目の宿場
現在の静岡県沼津市
「原」は寒村の宿場によくつけられた名で
原宿の地名は渋谷をはじめに関東に点在している
駿河の原は富士山が美しく見える地として知られ
朝焼けに映える雄大な姿が描かれている
山頂は画面からはみ出しその高さを強調している
湿原で餌を求める鶴の姿も良い

7: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:17:23 ID:Igy
no title

4一 戸塚・元町別道
東海道の5番目の宿場
現在の横浜市戸塚区
「これが四番かよ」と思う人もいるだろうが
この絵にまつわるエピソードから四番に据えた

8: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:18:34 ID:Igy
no title

この絵はのちに描き直されている
初版と比べてどこが変わっただろうか

17: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:23:15 ID:Igy
>>7
>>8
まず「こめや」の看板の下で馬から下りる人が
再版では馬に乗る姿に変わっている
これは米相場が下がるのを連想させるということで
描き直されたと言われている
また「こめや」が板張りをされているのは
山を隠して平穏な相場を暗示している
なお「こめや」は最近まで続いていたそうである

22: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:26:18 ID:Igy
>>17
ただこれも所説あって
馬に乗る動作は降りる動作の逆再生だから
瞬間のポーズからは区別できないとも言われる
初版の後ろ向きに飛び下りる降り方が不自然なので
訂正されただけではないかとの指摘もある

25: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:28:52 ID:Igy
>>17
あとわらぶき屋根の角度が緩くなっている
これはほかの絵でも同様の傾向があり
画家としての作風の変化と見られている
藪と木が生長している点も異なる

11: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:19:01 ID:FOc
こういうのってなんでこんないい状態で残ってんの

13: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:20:20 ID:D5w
今の東海道本線軍とメンツが変わり過ぎやしませんかね?

14: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:21:08 ID:Igy
>>13
時代が違うし
ま、多少はね?

16: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:21:57 ID:FfW
>>13
宿場じゃなくて絵の出来やろ

18: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:23:56 ID:D5w
>>16
宿場自体で打線組んでも今と全然違うメンツになりそうよね
三重の関宿とか当時からは考えられんほど寂れてるし
時代の移り変わりって凄いンゴね

19: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:24:53 ID:Igy
>>18
もののあわれを感じるわね

15: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:21:41 ID:rc8
人間が主語になってる作品の方が好きそうなイッチ

21: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:25:44 ID:FSM
>>15
どういうことや?

23: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:27:14 ID:rc8
>>21
打線みるとどれも名作なんやけど、そん中でもその土地の人の暮らしの様子よく分かるのをチョイスしてる気がしてな
ワイはもう少し風景画寄りの方に好みが偏るねん

27: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:30:17 ID:Igy
>>23
あー言われてみればそんな気もする
特に意識したつもりはなかったんだけど

29: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:32:07 ID:rc8
>>27
好みって無意識に出るもんやしな
話の腰折ってすまんかったな、解説よろしくやで

20: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:25:37 ID:rc8
東海道徒歩踏破ニキと組んで新旧東海道解説スレ立てたいただきたい

24: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:27:40 ID:Igy
>>20
徒歩ニキ大すこ

28: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:31:54 ID:Igy
no title

5右 蒲原・夜之雪              
東海道の15番目の宿場
現在の静岡市清水区           
雪の質感を墨の濃淡で見事に表現した作品
なおこの地は温暖で雪が降ることは滅多にない
一説には蒲原に伝わる義経と浄瑠璃姫の恋物語を
表現するための奥州平泉のような大雪と言われる

30: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:34:09 ID:Igy
no title

6指 亀山・雪晴            
東海道の46番目の宿場         
現在の三重県亀山市          
山の急斜面に降り積もった雪が陽光に輝く様子は
「蒲原」の深々とした情緒的な雪景色とは異なる
雄大で清々しい仕上がりとなっており
広重の技量の高さがうかがえる

33: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:37:31 ID:Igy
no title

7左 藤川・棒鼻ノ図
東海道の37番目の宿場
現在の愛知県岡崎市          
棒鼻とは宿場の境界に立っていた棒杭のこと
幕府が朝廷へ馬を献上する御馬献進の一行が通る
広重もこの派遣団の1人として東海道を旅し
道中の多くのスケッチを元に浮世絵を描いた
献上の馬に畏まる人たちも描かれており
天保時代の人々の朝廷への態度がうかがえる
そんな歴史的にも価値のある一枚の中でも
子犬が戯れる様子を描かれてあるのが面白い
https://i.imgur.com/xgNmYtWs.jpg

35: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:39:48 ID:Igy
no title

8三 金谷・大井川遠岸
東海道の24番目の宿場
現在の静岡県島田市
東海道の難所の一つ大井川
大名行列も広大な河川の前には
餌を運ぶアリの行列のようだ
シルエットだけで表現された切り立った山が
これからさらに続く旅の厳しさを暗示している

36: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:41:30 ID:Igy
no title

9捕 丸子・名物茶店
東海道の20番目の宿場
現在の静岡市駿河区          
丸子の名物はすった山芋に味付けしたとろろ汁
茶屋「丁子屋」で滋養のあるとろろ汁で
長旅の力を蓄える旅人の姿が描かれている
この情景は松尾芭蕉の句にも描かれている
「梅若葉 丸子の宿の とろろ汁」
若葉は初夏の季語だがこの画の梅はほころび
のんびりとした春の気分を醸し出している

39: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:43:56 ID:Igy
ちなみにこの画が描かれた19世紀前半は
「東海道中膝栗毛」が大ブームを博した
作中でも弥次喜多がとろろ汁を食べている
画の二人の旅人は弥次喜多ではないかと言われる
「膝栗毛」の中で二人に加えて登場する
赤ん坊を背負った茶店の女房がここにもいるからだ
no title

no title

41: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:45:11 ID:Igy
また「丁子屋」は現在も営業を続けている
創業は安土桃山時代の慶長元年(1596)
以来四世紀に渡り場所を変えずに営業している
no title

42: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:45:59 ID:Igy
まだこの画には余談があって
とろろ汁をすする旅人を描いたこの画は
ジャポニズムの波に乗って海を渡りフランスへ行き
印象派を代表する画家モネの連作「積みわら」に
構図やグラデーションの使い方など影響を与えた

44: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:47:34 ID:Igy
no title

代打 御油・旅人留女
東海道の35番目の宿場
現在の愛知県豊川市           
宿屋の女たちの強引な客引きを描いたユーモラスな画
腕や荷物をつかまれる旅人二人も弥次喜多と言われる
御油は次の宿場との距離が東海道中で最も短く
そのため宿屋の客引が非常に強引であり
留女は宿場の名物であった

45: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:48:30 ID:Igy
no title

宿屋の店先の講札や壁には東海道五十三次シリーズの   
出版元、絵師、彫師、摺師、題名が書かれている

46: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:49:36 ID:Igy
no title

そんな遊び心にあふれた作品でも     
シリーズの随所で取り入れられた遠近法が
ここでも効果的に用いられていることは見逃せない

47: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:51:15 ID:Igy
no title

先発 由井・薩?嶺 
東海道の16番目の宿場
現在の静岡市清水区          
薩?峠は東海道の難所にして最高の眺望の地
近景の断崖絶壁と積年の風雨に耐え立つ二本の松
遠景の大きく開けた駿河湾と航行する船
そして雪化粧をした富士
この遠近の対比は画に立体感をもたらし
自然の厳しさと優しさを思わせる

48: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:53:13 ID:Igy
no title

中継 箱根・湖水図
東海道の10番目の宿場
現在の神奈川県足柄下郡        
「箱根の山は天下の険」とうたわれた
箱根八里は文字通りの東海道最大の難所
そそり立つ山の岩肌はモザイク状の色面で構成され
起伏に富んだ荒々しい様子が表現されている
斬新な画法で知られる広重の作品の中でも
この岩肌の型破りな配色は特異と言われる
また峠とは対照的に左手に深く沈んだ芦ノ湖や
遠山の上の富士は「薩?峠」と重なるものがある

49: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:55:38 ID:Igy
no title

抑え 京師・三条大橋
東海道の終点
現在の京都市東山区
京師とは帝都の意味
日本橋から126里(約500キロ)
日程にして半月程度の旅の終着点
橋には京女や上洛する行列が見える
その下には賀茂川が穏やかに流れ
川の彼方には街が広がり都の繁華を思わせる
清水寺を中腹に抱く東山の峰の背後には比叡山

50: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:56:34 ID:Igy
余談
東海道の最後の宿場「大津」から京都へ入る道は
三条大橋よりも五条大橋を経由するルートが便利だ
実際に国道1号線も五条大橋を通っている
ではなぜ幕府はわざわざ不便な経路を指定したのか
一説には三条河原の晒し場を見せる為と言われる
ここに晒し首の置かれた著名な人物は
豊臣秀次とその妻子らや石田三成
新撰組局長近藤勇などが挙げられる
東海道は晒し場に始まり晒し場に終わると言える

51: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:56:59 ID:Igy
以上です

52: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:58:00 ID:rc8
乙やで
この前江戸東京博物館でやってた浮世絵展行った?

53: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)15:59:14 ID:Igy
>>52
行ってない
首都圏に住んでたら間違いなく行ってたのになぁ

55: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)16:02:27 ID:rc8
>>53
どこ住みか知らんけど愛知の方の巡回するみたいやで
5月までやからコロナも落ち着いてるやろ(フラグ)

56: 名無しさん@おーぷん 20/03/14(土)16:04:04 ID:Igy
>>55
耳寄り情報サンガツ
愛知なら連休行こうかしらね…

元スレ: http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1584166112/








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